クロとの出会いは2012年1月10日、母が亡くなったのは前年の1月8日。
2日ほどの差はあるが、母の亡くなった日のことを漠然と思いだしながら散歩していた。

もう1年経つんだな~なんて。
そんな時に出会ったから、
クロちゃんはお母さんの生まれ変わり?なんて聞いたことがある。
本人は意味もなくニャーと鳴いていたが・・・

そういえば無邪気な可愛さ、天性の無邪気さは似ていたかな。
人と猫を比べては母に失礼かもしれないが・・・


死ぬ時も母はあっけなかった。
朝、気分が悪いと言うので無理に起こさなかった。
トイレに起きたとき粗相をしてトイレもふとんも汚した。

落ち着くまで休ませて食事をさせようと思っていた。

もうすぐお昼という11時頃、
何が食べたいか聞こうと母のもとに行ったら、息をしていなかった。

ショックだった。

具合が悪くても朝のうちは生きていたのだから・・・
ほんのちょっと早く異変に気付けば助かったかもしれない・・・

糖尿病だったから、よく低血糖を起こしてはいた。
一般の人のガス欠状態に似ている。
多分、この時もそれだったかもしれない。
あとになって思い当たったが後の祭りだった。

長いこと自分を責めた。


クロちゃんの死についても未だに自分を許せないでいる。
普段は忘れているのにちょっとしたことで思いだしてしまう。

そのくせクロの最期を冷静に書けないでいる。

いつか拾った時から最後まで書きたいと思いながら果たせずにいる。
しばらく時間はかかると思うが、いつの日かきっとクロの思い出を完成させよう。

母も、クロもあっけなく死んでしまった。

母は介護の大変さを私にさせずに・・・
クロはたった1日、苦しみぬいて私を置いて逝ってしまった。

拾った時は『猫は20年くらい生きる』という知識はあったから
この子が20歳の時、私は81歳か…大丈夫か!…と思った。

育てていくうちに、クロちゃん20歳のおじいちゃん、私81歳のおばあちゃん…
擬人化したクロと自分が並んでいる姿を想像してニンマリしたっけ……